七転び八起き

ハロプロと、恋人のキツネさんとの同性同士の同棲生活。

4/29 マスタードチョコレート上映と初日舞台挨拶で胸キュンしてきました

マスタードチョコレート、略してマスチョコ。観てまいりました。若手舞台俳優としてフォロワー数トップ10を争えるのではないかと思われる人気のお二人、太田基裕さんと染谷俊之さんが出演されているのですが、太田基裕さん推しのうちの彼女のお付き合いで初日舞台挨拶つきのチケットを取りました。

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映画「マスタード・チョコレート」公式サイト 

 

初日舞台挨拶

舞台挨拶はほのぼのした雰囲気。そしてみんなお洋服が可愛すぎましたー!

もっくんは長めのシャツをジャケットの裾から出した爽やかスタイル。染ちゃんは相変わらずスタイリッシュな感じの黒スーツ。

女の子たちのお洋服はもう一人一人すごく可愛くて!特に主演の山田菜々さんは、ふわっとしたポニテに、白の肩出しトップス、水色地で大きな花柄のガウチョ…?なのか…?なんて言ったらいいかわからないけどとにかく素敵すぎるお洋服でした。

終始ふわふわおっとりしてて関西弁が時々出る山田菜々さんの魅力には、メロメロになってしまいました。ほーんと可愛いの。寡黙な今回の役柄と普段の性格は全然違うと仰っていましたが、ほんとにそうかもと思わされるお人柄。その後見た映画の中の役柄とギャップがありすぎて、すごいなぁ演技うまいなぁと思いました。美大でのお友達役の灯敦生さんが、山田さんに関西弁でつっけんどんな感じで話されたことがあって「地元の子みたいに喋っちゃった」って謝られたそうなんですけど、こんな可愛い子にそんなふうに言われたら確かにキュンとするだろうなぁと思いました!

もっくんと神永さんは、暑い時期の撮影で汗引がすごかった話とか、すね毛を剃った話をされてました。もっくんは汗の話でやたらいじられてた印象です。すね毛話で神永さんともっくんも「脱毛とかしないんですか」って司会の方に言われて「普段は生やしときたい。男だし」的なことを仰っていたのが印象的。そのほうが楽そうですけどね〜お仕事柄。染ちゃんがその話に一切絡んでこなかったのがかえって気になる…。染ちゃん永久脱毛してそうなイメージありますが、実際どうなんですかね…。

監督は美大の学祭の様子を撮影していて、子供を撮っていたら通報されたそうで。そのエピソードも面白かったなぁ。

 

本編の感想

さて、本編の感想です。じつはあんまり期待していませんでした。でも思った以上に良かったです…!同じ美大が舞台のお話でもハチクロの映画化よりも良かった気がします。表情の変化や見つめる目線などをしっかりうつしてくれていたせいか、ひとりひとりの心の動きがすごくよく感じ取れて、もどかしく甘酸っぱい恋に浸れました。

  

ここからネタバレありの感想いきます!

 

前半(予備校時代)

まず序盤のもっくん登場シーン。もっくんが階段を下りてくるんですけど、「えっなにこの人、モデル?」って感じでした。で、よく見ると「あー、もっくんじゃん!」っていう。本当にもっくんはスタイルがいいですよね…。映画でももっくんはキラキラしてました…。美大の学生で予備校の先生役なのですが、こんな先生いたら確実にモテモテですわ。

前半は、主人公の美大を目指すコミュニケーション苦手な女子が、予備校に入って少しずつ周りに心を開いて、恋もしていくお話。主人公の津組倫子ちゃんって、名前からして変わってるけどちょっと素敵です。

最初は矢口先生に気に入られたいがために倫子に筆を貸してくれたり話しかけたりしてくれていた友人、マリちゃんが、その後もなんだかんだ主人公とずっと仲良くし続けてくれてたのが印象的。いいこなんだよなぁ、マリちゃん。お育ちも良さそうで、素直な可愛い子でした。

で、マリちゃんが好きな矢口先生に倫子は代わりに「彼女いないのか」とか聞きにいってあげたりするんですけど、言い方が詰問口調でめっちゃ睨みつけてくる感じなので矢口先生はポカーン状態。でもそんな普通の女の子とは違う感じが良かったのかな…。あと倫子のたまに笑う時の表情のギャップとかかな…。矢口先生の倫子を気遣わしげに見つめる目線が恋心をね…伝えてくるんですよね…。しかしもっくんは時々目が死んでますよね…そういうところも好きですけど…(笑)

で、倫子は倫子で予備校のクラスメイトの浅野くんと共通の趣味をきっかけに仲良くなり、ちょっと好きになります。浅野くん役の染ちゃん、やっぱり声がいいよなぁと惚れ惚れしました。舞台で聞く方が響きはね、やっぱり違いますが。映画でも良かった。浅野くんのは、作風が世捨て人かよと言われる感じで、ひょうひょうとした雰囲気の眼鏡男子。眼鏡の染ちゃん、すごく可愛かったなぁ…。倫子が浅野くんを頑張ってライブに誘った時に浅野くんが「一緒に行く?」ってサラッと言うところとか、自然に「倫子さん」って下の名前で呼んでくるところとか、天然タラシかよと思われるところがちょこちょことあって。染ちゃんがまた綺麗なお顔していらっしゃいますからね…。そりゃ好きになるよなと。思いました。

しかし倫子、浅野くんとは結局くっつきません。倫子とは別の大学に進学し、その大学の女の子と付き合いはじめます。浅野のやろう…ほんとに倫子のこと眼中になくて気持ちにも気づいてなかったのか…。あんなフツーに倫子に付き合いはじめました報告するとはどういう了見だ。全くもう。

 

後半(大学時代)

後半は矢口先生の所属する大学に倫子とマリちゃんが入学するところから始まります。そこではやっと矢口先生にちゃんと告白する気になったマリちゃんだとか、それをきっかけに矢口先生が倫子への恋心に気づいたりとか。大きく人間関係が動いていきます。

わたしは、高校時代は休み時間もひとりきりで寝ていた倫子が大学では普通に友人づきあいをして、普通に宅飲みなんかもあって、でもちょっと疲れちゃってひとりでベランダ避難してみたりして、それでもその何人かの友人はとても大事にしているっていう倫子のペースがなんとなく好きです。

倫子は発言もぶっきらぼうだし見た目もそんなに気にしない子で、ひとからどう思われようと自分を変えない強さをもっています。そんな倫子でも、彼女自身のペースで自分の居心地のいい居場所を作っていけたんだなっていうことがすごく素敵に思えました。わたしも、倫子ほどではないですが決して友達は多くないし、学生生活を通して、わりとずっと本を読んだり寝たりして、ひとりきりでいることが多かったので…。

そして、そんな倫子のペースに、そっと寄り添えるのが矢口先生なんだろうなっていうのを感じさせる演出だったんですよね。二人で海に行くシーンとか、ベランダのシーンとか、二人とも決して口数は多くなくて、静かなシーンなんですけど、お互い一緒にいて自然でいられるんだろうなっていうのが伝わってきました。逆に、浅野くんとのシーンは浅野くんが倫子のペースに合わせてるっていう感じがします。倫子も倫子で、浅野くんに会う時は普段の倫子のペースではないっていうか。だからもしも浅野くんと倫子が付き合ったりしたらまたちょっと違う結末になりそうだなぁなんて思いました。

 

 

好きなシーン

最終的に倫子が矢口先生への気持ちに気づくラストの「わたし、人を好きになったんだ」ってところ…すごく好きです。マリちゃんは自分が矢口先生にフラれているのに、それが恋だって気づいてない倫子に助言してあげるんですよね。「それ、恋だよ」って。それで倫子が自分の気持ちに気づく。なんていい子なんだマリちゃん。このシーンってこの映画の良さを凝縮したシーンだと思うんですよね。

マリちゃんはずっと好きだった矢口先生の想い人が自分ではなくてずっと隣にいた倫子で、なんで、って思っただろうし悔しさもあったと思うんです。でも、倫子の背中をそっと押してあげるんですよね。すごい。

で、その様子を後ろで倫子のこと好きだった甲斐くんと、甲斐くんのこと好きな佐々木さんがそっと見守ってるんですけど、またすごい、なんともいえない表情をするんですよね。間接的にフラれた甲斐くんはちょっとベソかいたりしてるんですけど、それを佐々木さんが、自分の恋心はいったん横に置いておいて、男前に元気づけたりもして。

みんな「悲しさ」とか「嬉しさ」みたいに一言で表せない、いろんな感情の混じり合った顔をするんですよ。役者さんってほんとにすごい。そうだよなって思うんです。人間の心ってそんな単純じゃないよな、いろんな複雑な感情が渦巻いてるんだよなって。それを表現できるのってすごい。そしてその表情を一つ一つ丁寧に切り取って見せてくれるのがまたいい。

そして、このシーンってみんなが、自分の気持ちももちろん大切にするけど、今この瞬間目の前にいる大切な人のために言葉を発しているっていうシーンだと思うんですよね。そのやさしさや人を想う心が染み入るみたいにぐんぐん伝わってきて、すごくいいなぁって思います。人間の善意とか、こころの美しい面を信じさせてくれるようなシーンです。

 

まとめ

以上、感想でした!原作もちょっと読みたいんですよね。そのくらい良かったです。

マスタード・チョコレート

マスタード・チョコレート

 

映画でも舞台でも、ぜんぜん心に残らない、見たその時はそれなりに楽しかったけど一日で忘れるみたいな作品、あるじゃないですか。マスチョコはそういうのではないですね。時々思い返したくなるような、いい映画でした。
マスチョコは派手な展開はありませんが、ひとりひとりの登場人物の感情の動きを丁寧に描いているので、それにじっくりと浸れました。感情に浸る経験って、なぜだか心地いいんですよねぇ。
胸キュンしたい人におすすめです。ぜひぜひどうぞ。

 

ではまた!