七転び八起き

ハロプロと、恋人のキツネさんとの同性同士の同棲生活。

『たまには休憩』しながら考えた片頭痛と性的指向のカミングアウトの共通点

ここ数日片頭痛でぶっ倒れておりました

お久しぶりです。ここ数日、頭痛と吐き気に見舞われて、自宅謹慎を余儀なくされていました。

病名は片頭痛。

確かにわたし、もともと頭痛持ちではあったんです。そして、ネットで情報を見て、たしかに頭痛がする前に目の前がキラキラするし、緊張性頭痛じゃなくて片頭痛なのかな?とは思ってたんです。でも今までは市販薬と、頭痛来たら早く帰って寝る、でなんとかなってきてたんですよね。

でも、ここまで酷く、長引くのは初めてで、どうしようもなくなってお医者さんを受診。初めて片頭痛って片頭痛用のお薬があるんだと知りました。

それでも、その片頭痛のお薬があんまり効かず、家族に勧められてセカンドオピニオンを求めに頭痛外来へ。たしかに片頭痛と思われるけれどもお薬変えるには24時間以上間隔を空けないといけないということで泣く泣く断念。毎日『神様、今日はお客さんとの打ち合わせがあるのでお願いだから治してください』と念じながら、文字通り頭を抱えておりました。

 

まあでも、たまには休憩も必要だったってことなんでしょう。後で人に、知らないうちにストレスを溜め込んでたんじゃない?って言われて、たしかに最近いろんな面で気持ちが焦ってたところはある、と思いました。ゆるりとする術を覚えたいものです。

 

で、回復してみて。お仕事もお休みをいただいたので、上司や周りの人に片頭痛だったみたいで、なんて報告しながら、『あれ、これなんだか、バイです、女の子と付き合ってますってカミングアウトしようか悩むときとちょっと似てる』と思った出来事があったので、今日はその話をしてみたいと思います。

 

実は片頭痛って結構辛い

まずは片頭痛の話から。片頭痛って結構症状が激しいって、ご存知でしたか? 

日本では、4人に1人が「頭痛持ち」といわれ、「片頭痛」は繰り返し起こる頭痛(慢性頭痛)のなかでも日常生活に支障が大きいため、悩んでいる人が一番多い頭痛です。疫学調査によると、日本人の8.4%、約840万人が片頭痛に悩まされているといわれています。男性よりも女性に多くみられ(約3.6倍)、30歳代の女性では5人に1人が片頭痛といわれています。

片頭痛は、片側あるいは両方のこめかみから目のあたりにかけて、脈を打つように「ズキンズキン」と痛むのが特徴です。ひとたび痛み出したら、4~72時間続きます。

経過
痛みは1~2時間でピークに達し、吐き気や嘔吐(おうと)を伴うことも多い
仕事や家事
(あまりの痛みに)動くこともできず、仕事や勉強、家事などが手につかなくなったり、能率が下がる。ひどいときには寝込んでしまうこともある

片頭痛って? | スッきりんのバイバイ頭痛講座より引用

 

たしかに、今回のわたしの痛み方はこの「ひどい時」のイメージで、鉄鋼性のハチマキで頭をグイグイ締め付けられているような痛み、もしくはレスリング選手くらい筋力のある人に拳骨でずっとこめかみをグリグリやられているような痛み。電車やエスカレーターの振動で嘔吐寸前になり、机に座っていても頭が痛すぎてパソコンの画面が霞み、突っ伏している以外に何もできない状態に。

お医者さんにも「片頭痛は光の刺激に敏感になるからとにかく部屋を真っ暗にして寝てるしかない。頑張って」と言われました。たしかに普段は気持ちいい太陽光が凶器に感じられたので素直に真っ暗な部屋で転がっていましたが、そんな状態なので携帯も触れなければ本も読めないんですよね。ずっと寝てて、寝起きはちょっとだけ良くなるんですけど、時々寝るのに飽きてTwitterなんかを眺めてまた頭痛が酷くなる。(←これはただの馬鹿)

この状態が丸々三日間続きまして。いやぁ、大変でした。

 

片頭痛と性的指向をカミングアウトした時の共通点

 それで、回復して上司や同僚に報告しにいったんです。ご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありません、なんとか出社できました、と。

そうしたら、

  • 「実は片頭痛の発作で…」と言うと大半が「へっ!?」という反応。(きっと頭痛で三日間も休むなんて…と思ったんだと思います)
  • 一部の人は「大丈夫?肩とか回して、リラックスが大事っていうよ」と教えてくれた。(これはどっちかというと緊張性頭痛の対処法で片頭痛のときにやると悪化することもあるらしい)
  • そんな反応をされることが予想されるので「原因は何だったの?」と聞かれると口ごもったり、「風邪でして」って嘘ついた方がいいかなと悩み、実際にそう誤魔化したりする。

ということがおこりました。

これって性的指向のカミングアウトとそっくり。

  • 「実は片頭痛の発作で…」と言うと大半が「へっ!?」という反応。(きっと頭痛で三日間も休むなんて…と思ったんだと思います)

→「彼氏いるの?」と聞かれて「彼氏はいないけど彼女ならいます」と言うと、「えっ!?」という反応。

  • 一部の人は「大丈夫?肩とか回して、リラックスが大事っていうよ」と教えてくれた。(これはどっちかというと緊張性頭痛の対処法で片頭痛のときにやると悪化することもあるらしい)

→一部の人は「女子校育ちだからじゃない?男とも付き合ってみたらいいじゃん」等のアドバイスをくださる。(今の彼女とはもう長年付き合っているし、今仮に男と付き合ってみたりしたら確実に関係性が壊れるんですけどね…)

  • そんな反応をされることが予想されるので「原因は何だったの?」と聞かれると不自然に口ごもったり、「風邪でして」って嘘ついた方がいいかなと悩み、実際にそう誤魔化したりする。

→そんな反応をされることが予想されるので、「彼氏いるの?」と聞かれたり休日の過ごし方を話すときに不自然に口ごもったり、「この人に対しては『彼女』を『彼氏』って言い換えておくほうが無難かな」とか「昨日彼女と舞台を観に行ったけど友達と行ったことにしよう」と悩み、実際にそう誤魔化したりする。

 

ね、似てません?

片頭痛の持ち主が、日本人の8.4%で「ほとんどの人がなんとなく聞いたことはある」程度の認知度であるところも似ています。

(電通ダイバーシティラボの2015の調査では、日本人の中でLGBTの方の割合は7.6%。電通ダイバーシティ・ラボが「LGBT調査2015」を実施 - ニュースリリース一覧 - ニュース - 電通参照)

  

なにごとも「知ること」「聞くこと」「知ったかぶらないこと」「自分からも話すこと」が大事

この発見からわたしが知ったことは、なにごとも「知ること」「聞くこと」「知ったかぶらないこと」「自分からも話すこと」が大事であるということです。

だってわたしは、片頭痛で痛みが72時間持続することがあるって知識としては知っていましたけど、実際に仕事どころか立っていることすら辛い状態が三日間続くなんて想像できていなかったのです。そしてそれは、職場のほとんどのみなさんもそうで。

だからこそ、今朝、わたしは「仕事行きたくないな…原因は片頭痛って話したらズル休みとかどんだけ痛みに弱いのとか思われないかな…。風邪ってことにしようかな…。そもそも昨日無理に出社して吐くほど辛くて結局早退したから、今朝こんな風にケロッと治ってたら変に思われそう…。でも片頭痛って定期的に起こるらしいし言っといたほうがいいかなぁ」と思い悩んだわけです(笑)

でも、きっとわたしがちゃんと片頭痛で休みましたって言ったことで、職場で次に片頭痛で倒れた人が出たときに「あー、そういえばスイも吐くほど辛くて仕事にならないって言ってたな」って共通認識ができてて、適切に対応されるかもと思うのです。

 

つまり、片頭痛もLGBTもそうですけど、「なんか聞いたことあるけど自分が直面したことがないワード」全般で、まずはちゃんと『知ること』ができてなくて、不確かな知識しかなかったり、わかっていると思っても本当には実情を理解できていない可能性があるんです。そんなときに「あー、それ聞いたことあるよ。大変だね」って安易に『知ったかぶって』『聞かない』と、相手はいろいろ思うことがあっても話したいことを引っ込めちゃったりするんです。だからちゃんと『知ったかぶらずに』『聞いた』方がいい。

そして、もし自分がマイノリティの側になったときには、知識がないかもしれない人や聞こうとしない人にわざわざ話すのは面倒くさいし大変なんですけど、勇気を持って『自分からも話すこと』ができたら、職場や周りの人がちょっとだけ変わるかもしれないと思うのです。

 

自分を振り返って、やっぱり立場の違う人と関わるときに『知ったかぶらずにちゃんと聞く』って難しいなぁと思います。できるようになれたらいい。少なくとも、その心構えは忘れずにいたいです。そして、カミングアウトする側としては、迷うかもしれないけど嘘つかないでちゃんと言うと自分の気持ちも少しだけ助かるかもしれないし、いつか誰かのためになるかも、ということを忘れないようにしようと思いました。

 

カミングアウトを受ける側の方、する側の方の参考に少しでもなれば嬉しいです。

 

おまけ。

これ、面白そうだから読んでみたい。

頭痛女子バイブル

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そして、ちょっとずつですけれどこの本読み中です。わかりやすいのでカミングアウト受ける側の方に、きっと参考になると思います。

職場のLGBT読本:「ありのままの自分」で働ける環境を目指して

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