七転び八起き

ハロプロと、恋人のキツネさんとの同性同士の同棲生活。

お題スロットやってみた:わたしの腕時計への憧れと今の腕時計

はてなブログで「お題スロット」という機能があると知ったのでやってみました。「お題スロット」を押すとお題が出てくるしくみなんですが、今回わたしが引き当てたのは「腕時計」。ちょうど今の腕時計が壊れかけていて悲しい思いをしていたので腕時計の話を。

 

お題「腕時計」

 

お父さんの腕時計

 わたしにとって腕時計って、長らく、お父さんがしているものっていうイメージでした。わたしの父は腕時計を常にしているんです。朝起きて腕時計をつけて、仕事して、帰ってきて、お風呂はいる時には外して、またつける。そして寝る時にはまた外して、寝る。そんなふうに常に腕時計とともに生活をしていました。

幼いころのわたしはなんだかそれが不思議で。お母さんは腕時計をしていないのになぜお父さんはしているんだろう、時計なんて壁掛け時計だってテレビの時計だってあるのに。別にすごく高い時計でもなさそうだし、腕時計が大好きでいくつも持ってるってわけでもないし、大事にしてるってふうでもないのに、なぜかいつもあの腕時計をしている。すごく不思議でした。

でも、自分が愛着のわく腕時計に出会った時、初めて、お父さんの気持ちが少しわかった気がしたんです。なんか、腕時計をしてないと腕がスースーする。腕だけじゃなくって気持ちもなんかスースーするの。

 

今のわたしの腕時計

わたしが初めて愛着を持った腕時計はこれ。いまも使っています。

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それまでは千円くらいの安い腕時計をたまに買っては、あんまりつけなくて結局無くしてしまったり飽きて新しいものを買ったりしてました。

でも、大学生の終わり頃だったかしら…友人の中に腕時計にこだわる子が何人かいて、その子が時計を見に行くのに一緒についていったりして見てるうちに、ちょっと高いちゃんとした時計が欲しくなってきて。で、社会人三年目か四年目くらいの時にこれを買いました。マークジェイコブスの時計。舞台貧乏でお金がなかったので、マークジェイコブスの中でも一番安い部類の、2万円くらいのやつ。でも黒地の文字盤に黒のベルトで、細身で女性らしさもあるんだけどかっこいい雰囲気、っていうのが気に入って、これを買いました。

なんでマークジェイコブスにしたかっていうと、その場で見た雰囲気だとか、もともとちょっとごつくてかっこいいマークジェイコブスのバッグが一つくらい欲しいものだと思ってたこととかもあるんですけど、創業者のマーク・ジェイコブス自身がゲイで、会社としてもLGBTフレンドリーだからっていうのも少しだけあります。

 

 

生活と時計

 初めて買った、ブランドものの時計。そんな高くないけど。でも、なけなしの予算の中で、一番気に入った、いいものを買えたっていう満足感がすごくあって。最初の頃は、時計をつける習慣がないからつけ忘れるんじゃないかと思っていたんですけど杞憂でした。

時計をつけてると、なにげなく目に入った時にちょっとニヤってしちゃうんですよ。可愛い、素敵、って。たとえば電車のつり革に捕まる時とか、文字を書くためにノートを押さえる時とか。本当に気に入ったものを身につけてると、やっぱり気分があがるものなんですね。

だから毎日、その可愛くて素敵な、わたしだけの時計を身につけて出かけるのが楽しくて、嬉しくて、忘れずに毎日身につけていました。慣れてきた今の方がつけ忘れるかもしれない(笑)

それで、毎日ちゃんと時計をしていると、気づいたことがありました。スマホで時間を確認するのって、僅かではあっても時間のロスになるし、ストレスにもなるんですよね。まず、スマホは鞄の中でどこかにいってしまいがち。本の間に挟まってたり、底の方に紛れていたり。スマホ用のポケットのついてる鞄でも、他の荷物に圧迫されて微妙に取り出しにくかったりします。それに、スマホって情報量が多いんです。時計だけじゃなくって、その時に入ってたLINEのメッセージだったり、リマインダーだったり、ニュースだったり…が見えてしまって、それをつい確認してしまう。確認できない時も、なんとなく「なんのメッセージが来てたんだろ」って頭のどこかでそのことを考えてしまって、集中力が削がれます。

その微妙なストレスが、腕時計ではないんですよね。時間を確認したい時にさっと見られる。身につけているから鞄の中を探す手間もない。他の情報が入らないから快適。時計を見る時、うまく言えないんですけど、「過不足ない」っていう感じがします。過不足なくしたい行動だけができて、なんとなく気持ちいいんです。

 

人生と時計

そうやって腕時計とともに生活をしていると、なんだか相棒であるかのような気持ちになってきます。仕事してても、勉強してても、友達と待ち合わせてても。辛くても、嬉しくても、悲しくても。腕時計はいつも一緒にいるんです。一緒に出かけるのが普通で、ないと腕も気持ちもスースーします。お父さんも、こういう気持ちだったんだろうなぁ。

でも、時々、置いていきたくなって置いていくときもあります。時計をしていると、時間に縛られてるような気持ちになることがあるからです。特に土日はお家でおやすみさせていることが多いです。

わたしにとってお気に入りの時計は、もはや人生の友です。きっとこの先、今の時計が壊れて新しい時計を買ったりするんですけど、その時していた時計とともに、人生のその時々の感じを思い出しそうな気がします。

 

そんな可愛い可愛いわたしの腕時計が、いま、ベルトを差し込む輪っかの部分がちょっと壊れかけていて、悲しい気持ちです。直してもらえるなら直してもらいたいし、直せなかったとしてももう一つの輪っかは残っているのでなんとか使えるし、新しい時計との出会いをゆっくり待ちながら、使えるだけ使おうと思ってます。

 

同じマークジェイコブスだったらこの形も可愛いなー。次の時計はこれにしようかしら。