『自分らしさ』ってなんだ~シンプルリスト ドミニック・ローホー~
ストレングスファインダーを、大学生の時と最近の2回やったのだけど、必ず「内省」の資質が一番に出てくる。手帳やノートにその日感じたことを書きつけるのも好き。そんな私だからこそ、長く気にしている本がある。
この本は「リスト」の本だ。
目次の一部を抜粋すると、こんな感じ。
・本当の自分に出会うためのリスト
・絶対にしたくないこと
・自分のことにを知っていますか?
・あなたが感じる他人の長所や短所
・毎日をシンプルに生きるためのリスト
・ひとつだけという満足感
・かけがえのない瞬間
・幸せが再生産されるリスト
・幸せのレシピ
・読み返した本はどんな本?
などなど…。
要するに、自分自身の趣味嗜好や、悩み、想い、感情なんかをリストの形に整理することを推奨する本。
文章がすごく好きなのよねぇ。シンプルなんだけどわくわくするような文章。「こんなリスト作れたら、確かに人生が豊かになるかも!」「素敵!」って思わせられる。例えば彼女の、「小さな幸せが見つかるリスト」はこんな感じ。
人生をどのように生きれば本当の幸せが見つかるのでしょうか?人生には目的があるのでしょうか?私が共感を覚えたのは、中国人のシンプルな答えでした。人生の目的とは楽しむことであり、それが幸せな人生だというのです。
楽しみには物質面と精神面があり、これらは表裏一体で切り離すことはできません。ピクニックに行くにしても、お弁当の楽しみと、景色を眺めてきれいな空気の中で深呼吸し解放感にひたる、といった楽しみがあるものです。
小さな幸せの瞬間を集めたリストは、じつは幸せな人生そのものです。
~中略~
ここに、私にとっての幸せな瞬間を書き出してみました。
・降りしきる雨を眺めながら、バッハを聞く
・夜が更け、すべてが寝静まってから、古い白黒映画を見る
・リビングルームに灯されたキャンドル
・ふかふかのじゅうたんの上を裸足で歩く
・太陽で髪を乾かす
・起きがけに漂う焼きたてのパンとコーヒーの香り
・お香をたきしめた部屋で眠る
・日中にお昼寝することにして、夜明け前に起きる
・冬、上質の暖かいコートに身を包み、散歩に出かける
こんな風に、彼女や、作中で引用されているたくさんの有名人の美しい言葉のリストを眺めると、自分自身のリストも作りたくなってくるのよね。
彼女は、「多くの人が自分の好みをはっきりとは自覚していない」というけれど、確かにそうで、本当に大事なものはきっと少ないはずなのに、それが整理されていなくてあれもこれもって思うから、たくさんのものを買ってしまったり、捨てられなかったり、人生の選択で迷ったりする。私、「私らしさ」ってよくわからないもの。日ごろからリストを作ることで、「自分はこれが好き」「これはやりたくない」「自分らしさってこういうことよね」っていうことが、だんだんわかってくるんだろうな。
ところで、実は私、内省的な反面、とっても飽きっぽくてせっかちな性格なので、このリストを1項目でもまともに作れたことがない(笑)でも、せっかく仕事を辞めてゆっくり休めるいい機会なのだから、じっくりとリストを作りながら内面の探索をしてみるのもいいかもなと思っている。