恐怖や不安を与えるやり方の悪影響
Googleのプロジェクト・アリストテレス
Google社が行った、プロジェクト・アリストテレス、ご存知ですか?
プロジェクト・アリストテレスは生産性に影響を与える要因を調べるプロジェクトで、いろんな実験の結果、「心理的安全性」の高いチームが最も生産性が高かったらしい。
すっごく興味深い内容なので、詳しくはこちらの記事をどうぞ。
「心理的安全性」とは、そのチーム内で何を言ったりやったりしても、怒られたり馬鹿にされたりしないと信じられる気持ちのこと。
そういうチームは、例えば会議でみんなが同じくらいの時間、発言する。
心理的安全性のないチームは、誰か一人が喋り、他の社員は黙りこくる。
この結果を聞いた時、経験したことあるなーこれって思ったのよね。
私の経験
過去を思い出しながら書いた私の今朝のツイートなのだけど、例えばこんなこと。
ところで、新聞を強制されて読んでいて抜き打ちでテストされ、答えられないと「お前は言ったことをやらない」と怒られるという時期を経て、今は誰にも強制されず、ゆるっと見ている。最近になって新聞を読むのが楽しくなってきた。
— スイ@檻民だけど弥次喜多に浮気中 (@SUI_meganezuki) 2016年6月15日
なんかさ、恐怖とか不安って、能率をものすごく悪くするよね。あの頃、読み慣れてなかったってのももちろんあるけど、どんだけ新聞読んでも頭に入ってくるのにものすごく時間かかったもの。今は30分でざらっと読める。
— スイ@檻民だけど弥次喜多に浮気中 (@SUI_meganezuki) 2016年6月15日
新聞を読む時間一つとっても、こうだ。
思えば、恐怖や強制や、不安を煽るやり方で仕事をさせる上司の下で仕事をしていたころは、残業もとても多かった。
次に、威圧感と厳しさはあるものの、フラットに会話することをよしとする上司の下で働いたけど、そこでは時間あたりに処理できる仕事がものすごく増えた。
その上、新しいことにチャレンジすることも、気軽にやれるようになって、信じられないくらいの成長をした。
恐怖や不安で動いていたころの気持ち
恐怖や不安で動いていたころは、こんな状態だった。
- 仕事の目的が「怒られないこと」になる
- 言われたことしかやらなくなる
- というか、言われたことをちゃんとやるだけで疲弊してほかのことができない
- 上司が不在だとホッとする
- したがって、報連相が少なくなる
- 過度に人の目が気になって、誰かが上司に言いつけるんじゃないかと疑心暗鬼になる
- 「やらなきゃ」と義務感でやっているからやる気がでなくて取り掛かるまでに時間がかかるし、すぐに集中力がなくなる
うーん、やっぱつらいよなぁ。こんな状態じゃ。
安心感のある職場だと…
逆に、いい上司の下にいた時や、自由にやっていい時には、こんな感じ。
- 仕事の目的はもちろん「お客さんの役に立つため」
- 役に立つためならいいと思ったことは自らやる
- お客さんや自分自身に使う時間が増やせるように、時短の工夫をする
- 困ったらすぐ人に相談する
- やりたくてやっていることなので、集中して取り組める
いいこと尽くし。なんかちゃんと頭が働いている感じがするし、楽しいのよね。
安心できる職場づくりをしたいものです
何を言っても怒られない、否定されない、そして自分を飾ったり作ったりしなくていい。もし自分が上司になったら、そんな風に部下が思ってくれる組織を作りたいものだなあと思った。
熱意のある上司だからこそ、「あれやれ」「これやれ」「これちゃんとやっとかないとお前のためにならないぞ」って、そう言いたくなるんだろうなと思うのだけどね。
恐怖や不安よりも、安心して楽しく、創意工夫しながら働ける職場づくりができたらいい。