七転び八起き

ハロプロと、恋人のキツネさんとの同性同士の同棲生活。

おっさんずラブ 最終話感想と、「結婚」について思ったこと

今更ながらおっさんずラブ最終話の感想を書きます。ずっと書きたかったんだけど感動とモヤモヤした気持ちとがないまぜになって、ちょっと寝かせているうちにいつのまにかひと月近く経ってしまった…。

あ、ネタバレしますので、ネタバレダメ絶対!これからDVD買うんで!!という方は見ないでくださいね。(DVDと各種グッズの発売おめでとうございます!買います!)

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中盤から後半に向かう途中にある結婚式シーン以降、ずっと涙していました。はるたんという、押しに弱く流されるばかりの超絶鈍感の可愛いクズが、このドラマの1話から始まって初めて自分自身の気持ちに気づき、明確に口にする。これまで、「なんかわかんないけどそれはいやだ」とか「なんかこのへん(胸のあたり)がもやもやする」とか、感じてはいたけど直面してはこなかった気持ちに直面して、愛を叫び、愛しい人を抱きしめた。これは、恋愛の物語でもあるし、はるたんの成長物語でもあるなと思った。

おめでとう、はるたん。おめでとう、牧くん。あんなに切なくてひたむきな愛を持ち続けてくれた牧くんが幸せになって本当に本当に良かった。良かったね、牧くん。

 

もうね、はるたん告白シーンの牧くんが良すぎて。はるたんの絶叫告白後に、牧くんが顔をくしゃくしゃにして泣いてて、最初はためらいがちだった背中に回した手にだんだん力がこもって最後はギュってはるたんのこと抱きしめながら「おかえり」って言うの。今思い出しても泣ける。泣ける…。うううう…ほんとうによかった…。幸せになっておくれ……。

最後の最後の、ほんとうにラストの、押し倒されたあとに押し倒し返してチューしようとするはるたんを見て萌えと感動と田中圭さんやっぱり体格がすごいいいしかっこいい…の気持ちと牧くんよかったね!の気持ちでごっちゃごちゃになった。こんなに後をひくドラマないよ…。

前の記事でも書いたけれど、これまで、同性に惹かれる人を主人公にした「ラブコメ」で、しかも、同性愛者が幸せになるものなんて本当に少なくて、バイとパンセクの女性同士カップルの片割れであるわたしは、本当に嬉しかった。

前の記事↓

 

でもね、一方で思ったのは「結婚てなんだ」ってこと。はるたんから牧くんに対する愛の告白の言葉が「俺と結婚してくださあああい!」だったのは、部長との結婚式シーンを踏まえてのものなのでまあお話の流れ上仕方ないとしても、だよ。「結婚」が「愛の最上級の表現」なのか?だったら「同性同士が結婚できないこの世の中ってなんなのだ?」とか「結婚=愛の最上級、って認識自体どうなんだ?」とか、いろんなこと思ってしまってモヤモヤした。

 

あ、ここで復習です。意外と「日本では地方自治体で制度のあるところなら同性婚できるようになってきた」と勘違いをされている非当事者の方が多いようなのですが、今の日本では同性同士では「結婚」はできません。細かく説明すると大変なので一言で言うと、「婚姻制度」は「国」の制度、「パートナーシップ条例」は「地方自治体」の制度で、「パートナーシップ条例」はカバーされる範囲がとても限定的だしその地域でしか効力を発揮されないので「ないよりはマシ」だけど異性愛カップルが結婚して得られる安心や制度上の優遇はほとんど得られないと思ってください。

 

結婚制度がないことで起こっている不平等や悲劇は最近でもいくつかニュースになっていますね。

 

はるたんも牧くんも現実にはいない。それでも、現実にもし暮らしていたら、こんな不平等を受ける。もちろん、現実に生きていて同性パートナーのいる、わたしたちも。「結婚してください!」というはるたんの魂の叫びを聞きながら、とても悲しい気持ちになってしまった。

 

結婚制度でない、法的な効力のほとんどない同性パートナーシップ条例でさえ、反対する人のいる世の中で、「結婚」という言葉の意味やそれが簡単には得られない人たちのことを、これをきっかけに考えてくれる人が増えたらいい。そんな切実な願いを持ちました。

 

ともあれ。

牧春が結ばれて本当に良かった!!

おめでとう!!

牧春に幸あれ!!

続編期待してるけど海外転勤の話もあるしまじあの二人を最終的に辛い目に合わせたら許さない!!(強火牧春オタク)

 

 

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