七転び八起き

ハロプロと、恋人のキツネさんとの同性同士の同棲生活。

考えたこと記録(26日目)好きな文章と好きなジャンル

今日は朝起きて髪を切って、そのあとはずっと家で本を読んでいた。若い頃とは好きな文章が変わってきた気がする。最近は多少とっつきにくくてもぎゅっと詰まった密度の高い文章が好きだ。口語っぽい文章は好きじゃないし、オノマトペを多用するものも好きじゃない。受けている文章講座の影響もある。自分が書くものも変わっていくといいのだけどなかなかそこは難しい。精進あるのみ、である。

 

今日読んだ何冊かのうち一冊はこれ。これはすごく好きだった。やっぱりお化け物を読んでいるとなぜか元気が出てくると実感した。

稲生物怪録 (角川ソフィア文庫)

稲生物怪録 (角川ソフィア文庫)

 

物語は稲生平太郎さんという主人公が、肝試しで触ってはいけないという祟り岩を触ったり山で百物語をしたりして、その後なぜか家の中で1ヶ月間怪異が次々に起こるというストーリー。この怪異がすごく怖いものからたわいないものまで色んなラインナップですごく良い。たわいないものの中で、すり鉢がどんっと落ちてきたと思ったらその中で勝手にすりこぎがゴリゴリすり始めたというのが好き。しかもそれを見た平太郎さん、「勝手にしろと思って寝た」というリアクション。平太郎さんだいたい「とりあえず寝てやり過ごす」戦法なのと、怪異とほぼ共生してて家に来た人がびっくりしてても「その程度で驚いてはいけない」的なこと言って平然としてるのがウケる。

 

これが江戸時代中期を生きた平太郎さんの実体験として書かれたものの現代語訳だというのがまた面白い。本当に昔は、こんなことがあったんだろうか。百物語をしたり祟り岩を触った直後はなんにも起こらなくて、最終的に怪異が起こった理由もそことはなんにも関係なかった、っていうのもリアリティがある。ワクワクするなあ。その時代に戻って体験してみたい。平太郎さんのうちを覗きにきちゃった近所の人たちの気持ちとてもわかる。

 

読み終わって満足していたらキツネさんが「あ、それ漫画になってるやつかも?」と教えてくれた。絵も可愛いし結構原作の怪異を忠実に表現してくれているのが素晴らしい。

平太郎に怖いものはない 後編 (トーチコミックス)

平太郎に怖いものはない 後編 (トーチコミックス)

 
平太郎に怖いものはない 前編 (torch comics)

平太郎に怖いものはない 前編 (torch comics)

 

今このサイトで半分くらいは無料で読めるのでぜひどうぞ。わたしは最後まで読みたいので漫画版欲しいなと思ってます。

 

読みながら、そういえばこの夏に読んだ加門七海さんのもののけ物語の中の、「怪談徒然日記」もこれを意識しているのかな?と思った。現代版だけど、加門さんに起こった日々の怪異を日記のように記している。その章結構好きなんだよね〜。

もののけ物語 (角川文庫)

もののけ物語 (角川文庫)

 

 

泉鏡花の草迷宮も稲生物怪録がモチーフらしい。読みたい。

草迷宮

草迷宮

 

確か極上文學で舞台化もされていたよね…?と検索したらあった。ちょっと観たい。好きな役者さんである萩野崇さんが出ている。前に秋葉原のアニメイトかどこかで見かけたときに買っておけばよかったな。Amazonだと中古品が高騰してる。

極上文學 草迷宮 [DVD]

極上文學 草迷宮 [DVD]

 

 



 

そんなわけで舞台に行かなくなった分少しは本を読む量が増えているので、好みの文章とか好きなジャンルが改めて認識されました、という日記でした。おわり。またね。